あなたが20代であれば資産を運用することで定年までに2億円の資産をつくり、億万長者の仲間入りすることはそれほど難しくはない。
ただし、まずは投資ではなく、「給料を増やせ」と言いたい。
20代であれば、投資よりも自分自身の稼ぎだす能力をアップさせた方が富裕層(億万長者)への近道だ。
もちろん20代というまだまだ若い時から投資を始めるメリットはある。
投資の世界は経験でしか学べないことがたくさんあるので、始めるなら遅いより早いにこしたことはない。
ただ、20代ならば投資に回せる運用資産はせいぜい100万円程度だろう。
比較的お金を持っている人でも数百万円とか。
そうなると年利5%~10%の投資の世界では好成績に入るレベルで運用しても、たいした成果は出ない。
お金があるほどお金を生む
仮に100万円を5%で運用したとしても、1年後に5万円にしかならない。たった5万円では生活はできない。
しかし、もし元手の運用資産が1億円あれば、同じ5%の運用結果でも利益は500万円に跳ね上がる。
年間500万円あれば、衣食住に困らない普通の生活を送ることができる。
投資は自分ではなくお金を稼いでもらうことだから、額が大きくなったからといって、手間や運用コストはそう変わらない。
投資信託を購入・運用する際には、運用額が100万円でも1億円でも、やることはたいして変わらないが、得られる利益は大きく変わってくる。
そうなるとまずは一定額を運用資産として確保する必要がある。
そして、投資の初期においては、お金を働かせるよりも、自分が働いて稼いだ方が効率が良いことに間違いない。
転職すれば年収アップは可能
投資で1億円を運用して5%増の500万円を作るのは比較的簡単だが、100万円を運用して500万円を作り出すのは、相当難しい。いや、現実的に無理だろう。
けれども年収を500万円アップさせるのは決して不可能ではない。
給与の高い業界、会社へ転職すれば、年収は思ったよりも簡単にアップする。
これは転職で年収アップに成功した者なら実感できるはずだ。
私自身、20代半ばまで年収250万円だったが、1回目の転職に成功した後、数年で年収は倍の600万円になり、2回目の転職の数年後には年収は1100万円までアップした。
とは言っても、業務が極端に忙しくなったわけでも、高度な能力が求められるようになったわけでもない。
単純に年齢給が採用される給与水準の高い会社に転職しただけだ。
つまり特別な能力は必要なく、20代の若さと行動力があればこれは誰でもできることである。
いったん転職に成功して、年収が300万円アップしたとしたら、毎年300万円の宝くじが当るようなものだ。
金融や商社、マスコミ、石油関連の大手であれば、平社員でも年収1000万円の会社員なんてゴロゴロいるし、世間には一般消費者に知られていなくても、その業界では大手と呼ばれる高給の企業はある。
こういった給料の高い会社を見つけて、応募し、ペーパーテスト対策と面接対策をして臨む。
IT土方なら出版社へ転職すべきだろう。他人がキャッチできない情報を利用することで、その恩恵を受けることができる。
採用試験に落とされることもあるけれど、また別の会社を見つけて応募する。これを繰り返す。
もし年収を500万円アップすることに成功すれば、それは1億円の資産を年利5%で運用した成果に匹敵する。
だからあなたが20代の会社員で、「これから投資で儲けて資産1億円以上のミリオネアを目指す」と本気で思っているならまずは自分自身で稼ぎ出す力をアップさせた方が早い。
転職してキャリアアップを図った方が、より早くミリオネアになるという目的を達成できるだろう。
年収1000万円に達したら投資で増やす
20代で自分が稼ぎ出す力のアップに首尾よく成功したとしよう。
年収が1000万円に達してしまったら、そこからさらに年収をアップさせるのは至難の業だ。
30代半ばの社員の平均年収が年収1000万円を超える企業は少なからずあるが、平均年収2000万円の企業はほぼない。
またたいていのベンチャー企業であれば、出世して役員クラスになっても年収は1000万円前後だろう。
そうなると資産を増やしていくには起業以外では、投資によって資産運用するしかない。
20代で頑張ってきた自分に代わって、いよいよお金に汗をかいて働いてもらうステージに入るのだ。
定年時に資産2億円を達成する方法
年収1000万円レベルで、30代半ばということなら、運用資金は2000万円はあるはずだ。
35才で運用資金2000万円から投資をスタートさせると仮定しよう。
ここに毎年の収入から300万円ずつ追加で投資していく。
年間の運用利率は税引き後で5%とする。
すると以下のようなリターンになる。
すると、定年時には2億1090万円にまでなる。ミリオネアという目標はやすやすと達成が可能だ。
これは複利の効果によるもので、もし投資をせずに単に300万円の貯金を積み上げていくだけならば、9500万円となり、ミリオネアにはなれない。
かのアインシュタインが、「人類最大の発明は複利だ」と言った逸話が残っているが、これほどのインパクトを誇る複利の効果を利用しない手はない。
もちろん、35才で年収1000万円、運用資金2000万円、そして毎年300万円の追加投資という条件をきびしく感じる人もいるだろう。
ただ億万長者になるのは日本では不可能なことではない。
また年利5%という設定は、まあまあ優秀な数字であるものの、決して非現実な目標というわけではない。
特別な経験も能力も必要としないほったらかしのインデックスファンドの平均リターンは4%~6%なのだから、十分期待できる達成目標といえる。
あなたが20代ならば、あとはやるかやらないかだ。