週末5分間 英語クラブ byコツログ

世界のサッカーニュースを英語で学ぶブログです。毎週末更新します。たった5分間ですが内容の濃い英語学習にしましょう。

IT土方こそ出版社へ転職すべき 年収アップ&徹夜もなくなるよ

IT業界の過酷な労働に疲弊していて「オレはこのままで良いのだろうか?」と将来に疑問を抱いている人は、出版社へ転職を検討してみてはどうだろうか。

斜陽産業とはいえ、出版社は他業界と比べるとまだまだ給与水準は高い方だ
そのため編集者としての中途採用市場の競争率はかなり高いが、一方で、出版社の社内SEの採用枠は意外と競争率が低く、実はかなりねらい目だ

おそらくIT業界のエンジニアは出版社という異業種の採用に応募するという発想自体ないのではないだろうか。

出版社の仕事はIT業界よりも楽

私は転職を繰り返しながら15年以上の間、出版業界にいる。
と同時にWebマガジンを担当していた時期もある。数年にわたって開発会社とプロジェクトを組んでシステムを開発・運用していたので、IT業界の状況も多少理解している。

その経験からいうと、出版社の仕事はIT業界よりも楽だ
もちろん週刊誌の編集部のように多忙な現場もあるだろうが、基本的に出版社は受注仕事ではないので自分たちでスケジュールを決めることができる。
また長年同じビジネスモデルを続けているので、不況とは言え業務が安定稼働している。

一方で、IT企業のシステム開発は基本的に受注仕事が中心なので、クライアント企業の都合に合わせなければならない。

受注仕事だとどうしても精神的負担と長時間労働が不可避となってしまう。
そのため「どちらの業界の仕事が負担が軽いか?」と聞かれたら、躊躇なく出版社の方が楽だと答える。

中堅出版社の30歳モデル賃金は500~600万円

出版業界において、中堅のCランク、Dランクにあたる出版社の報酬は、30歳のモデル賃金で500~600万円程度だ

Bランクにあたる業界大手であれば、30歳で800万程度。Aランクにあたる業界トップの最大手(講談社・集英社・小学館)やSランクの専門書のトップ版元(児童書の福音館書店や医療系の医学書院)であれば30歳前後で1000万円に軽く到達する

ここで言うランクは2ちゃんねるの情報を元にして私が整理したものだ。出版業界のランク付けについて記述した下記エントリと同じ表になるが参考までにアップしておく。

www.kotsulog.com

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出版業界は忙しいイメージもあるが、業界を3社渡り歩いてきた私の経験では、忙しそうに見せているだけの部分がある。

夜遅くまで働いているが、そもそも朝が遅い。定時はあってないようなもので、午後出社でも何も注意されない出版社も少なくない。

私は編集プロダクション時代に大手出版社から編集作業を受注していたことがあった。
先方の社屋が自社から徒歩圏であれば、締め切り日に原稿を直接その大手出版社に届けるのだが、午前中に編集部を訪ねてもオフィスはいつもがらんとしていた。

午後になってようやくぽつぽつと出社してくるのだが、それでいて19時くらいから、「今日は飲み会だ」とか言っていそいそと外出していくので、私は「この人たち、実質5~6時間しか仕事してないじゃん」と批判的な目で見ていた。

悔しいことにそれでいて彼らは非常に高い給料を得ていた。
大手出版社であれば、30歳前後で1000万円に届き、40歳前後で1300前後の年収になる。
しかもこれは平社員での話だ。編集長(課長に相当)などの役職につけば、100万~200万の年収アップが約束される。

同じ仕事でも大手の給料はバカ高い

前述したように、私自身は20代前半は編集プロダクションといって、出版社社登録をしていない会社に勤めていた。

編集プロダクションはどういう仕事をするのかというと、大手出版社から企画・編集のほとんどすべてのアウトソーシングを受けて、出版社の編集者の代わりに本づくりを行う。

大手出版社の編集者とは仕事や飲みを通して親しい関係だったが、知れば知るほど、なぜ同じような仕事をして、これだけ報酬に差がつくのかという漠然とした不満が溜まっていった。

私も若かったので「不平等すぎるだろ」と率直に憤っていたわけだ。

私が所属していた編集プロダクションも、ビジネスモデルを例えば何かの専門分野に特化するなど、施策を打てば収益率も上がっていったかもしれないが、平社員の私一人の力では難しかった。
そもそも社長や他の同僚社員はそこまでして売上をアップさせたいとは思っていないようだった。

そのため最終的には、自分が大手出版社に転職した方が早いという結論に至った。

編集者は学歴が必須だが……

ただしいきなり大手に転職するのは難しい。学歴だって東大ならまだしも、早慶レベルならわんさかいる業界だからだ。

どこの出版社の編集部も石を投げれば早慶出身者に当たるぐらい早慶出身者だらけだ。そのため経歴を最大限にアピールして何とか中堅レベルの出版社の転職に漕ぎ着けた。

余談にはなるが、出版社で学歴優位になるのは、東大ぐらいなものだろう。京大でも感心はされるが。

出版社は社員数の規模で言えばどこも中小企業なので、そもそも採用数が少ない。しかしその割に新卒応募者が多いので、まともな人事部をもたない出版社では採用担当が総務部になり、作業軽減のため学歴で一気にスクリーニングしてしまうのだ。そのため学歴エリートが有利になる。

出版社ではIT人材は何かと重宝される

一方で、転職においては、システム部採用では学歴など問われずに、純粋にスキルだけ求められる。そして前述したように出版社の採用に注目しているIT企業の人間は少ないから、競争率も低い。

また入社後も、文系ばかりの編集者の中で、理系のスキルと知識は重宝されるので居心地は悪くない。上司も仕事の細かい内容を理解できないので、うるさく言ってこないし、仕事はしやすいはずだ。

出版社でのシステム部の役割は、その出版社の規模によるが、社員のPCの管理者としての運用や、社内システムの構築(出退勤システムや印税計算など)だったりする。

これらは外注でも良いが、そもそも外注業者と対等に話をできる人材が出版社にはいないので、社内に数人はIT業界出身者の人間が必要なのだ。

IT企業のSEのように、期限に追われて徹夜の連続という勤務状態はなくなるし、土日もしっかり休日が確保される。

さらにいったん出版社に入ってしまえば、給与体系は編集者と同じなので、それまで年収500万円だったら、100万、200万レベルで年収アップが期待できる

もちろん将来倒産してしまったら意味がないので、その出版社の将来性についてはよく分析した方が良いが。

出版社の採用情報に狙いを定めておく

もし私がブラックなIT企業に勤めているSEだったら、Bランク以上の出版社の採用情報に目を光らせ、採用が開始されたと同時に応募を検討するだろう。

毎日のように複数の出版社の採用ページを見に行くのは大変だが、Chromeの拡張機能で、ウェブサイトを定期的にチェックして、変更があった場合に知らせてくれるサービスがいくつかある。
各社の採用ページをいったん登録しておけば、あとは寝て待つだけなので簡単だ。

私はこれを使っていたので参考までに(けっこう使いづらかったけど)。

chrome.google.com

それでは今日はこのへんで。