転職活動に成功し、新しい職場での仕事がスタートした直後は、誰もがやる気になるものです。
そしてできれば、新しい職場にスムーズに順応し、周囲から「良い人に入社してもらって良かった」と思ってほしいですよね。
私も転職を繰り返してきましたが、本日は転職直後、新しい職場に馴染むために、私が意識し、実践している5つのことについて紹介します。
- 1. 社内事情に詳しい人と入社2週間以内に飲む
- 2. 最初の3ヵ月は120%のパフォーマンスを目指す
- 3. 前の職場のPC環境を3日以内に構築する
- 4. 前の職場の仕事のやり方やルールを持ち込まない
- 5. 新しい職場の問題点を記録しておく
1. 社内事情に詳しい人と入社2週間以内に飲む
まず1点目として、私は入社後2週間以内に、社内事情に詳しい人と仲良くなり、マンツーマンで飲むようにしています。
入社後に催される新人歓迎会で、終始ニコニコしていると、高い確率で社交的な人が寄ってきて話しかけてくれます。
こうした人と仲良くなると、向こうから「今度飲みに行きましょうよ」と誘ってくれるので、この機会を逃さず、後日2人で飲みに行きます。
社交的な人は、交友関係が広いので、社内事情にも詳しいですし、もしその人が噂好きであれば、さらに色々な話が聞けます。
そうすると会社の歴史から現在の経営状況、当面の課題まで把握できますし、「同じ部署の吉田さんと山田さんは仲が悪いから、同時にランチには誘ってはいけないよ」という、新入社員には貴重な情報も教えてくれます。
また社内の重要人物や危険人物を早期に知ることができると、その後の仕事の優先順位や進め方がスムーズになります。
2. 最初の3ヵ月は120%のパフォーマンスを目指す
2点目は特に重要です。
入社後の最初の3ヵ月は120%のパフォーマンスを目指しましょう。
最初の3ヵ月でその人の評価はほぼ確定してしまいます。
逆を言えば、最初の3ヵ月で良い評価が得られたならば、その後の仕事でミスや失敗をしても「北斗さんにしては珍しいね」などと大目に見てもらえます。
一方で最初の3ヵ月で低い評価を受けた場合は、ミスや失敗したときに「やはり、この人はダメだなあ」とダメ社員のレッテルを貼られてしまいます。
そのため最初の3ヵ月は120%のパフォーマンスを目指します。できり限り、仕事を正確に、迅速に片づけていくようにします。
遅刻は絶対にしないように、少し早めの出社を心がけます。社内の人と午前中直行で現場で待ち合わせる際は、30分以上前に到着し、近くのカフェで読書でもしていましょう。
有休や早退も最初の3ヵ月はとらないようにします。いや有休はきちんと消化すべきだと思いますが、最初は我慢した方が無難です。
このようにコツコツと周囲の信頼を得られるように努力します。相当なキャリア転職でなければ、入社直後にいきなりビッグプロジェクトに放り込まれるなんてことありません。
試運転で任される簡単な仕事に対して、120%で打ち返していくと、自分が持つ能力以上の評価を得ることができます。
そして不思議なことに、その3ヵ月を過ぎたら、もう無理をしないでも同じようなペースで仕事を続けていくことができます。エンジンが十分暖まった状態なので、安定してスピードが出せるようになります。
私は20代後半と30代前半に2回転職しました。どちらも前職よりも大幅に年収がアップした分、新しい職場に対するプレッシャーを強く感じました。
入社前の面接では自分を最大限アピールしたために、現実の自分の能力以上のパフォーマンスを求められているのではないかと心配になりましたが、最初の3ヵ月を120%のパフォーマンスで乗り切ることで、スタートダッシュに成功できたかなと思います。
騙されたつもりで、最初の3ヵ月だけでも頑張ってみてください。
3. 前の職場のPC環境を3日以内に構築する
仕事がデスクワーク中心の場合は、快適なPC環境であるかどうかが仕事の効率にかかわってきます。
中途採用の場合は、前職のPC環境に近い環境を構築した方が、スムーズに仕事ができます。
PCに便利なツールやソフトを入れて、仕事の効率化に励んでいる人は多いでしょう。
私もクリップボードのソフト(パソコン上でコピーしたテキストデータを一時的に保存しておけるツール)やランチャーソフト(ファイルやソフトウエアを簡単に起動できるツール)など、お気に入りのソフトがあります。
またテキスト入力の補助となるユーザー辞書も時間をかけて蓄積しています。
こうしたソフトを新しい職場で与えられたPCにもインストールして、慣れたPC環境にできれば、ずっと仕事がしやすくなります。
もし社内規定で勝手にソフトをインストールすることが禁じられている場合は、PC環境を管理している部署にかけあって、特別にセキュリティを緩めてもらったり、もしくは会社側にソフトをインストールしてもらいましょう。
入社直後に他部署へこうしたお願いをするのはずうずうしく感じて躊躇をしますが、PC管理担当者もたいていはこういう便利ツールを自分でも利用しており、理解がある可能性もあります。
まずはダメ元で相談してみましょう。
4. 前の職場の仕事のやり方やルールを持ち込まない
4点目は意外と見落としがちな視点です。
それは「前の職場の仕事のやり方やルールを持ち込まない」ということです。
前の職場で正解とされていた仕事の手法やルールを、新しい職場でアピールすると、その意見は採用されずにひんしゅくを買うことがあるので注意が必要です。
会社ごとに社風が異なりますし、職場でいまルールが定着した特別な背景があったりします。理想論や、べき論、効率化を楯にして、以前の職場のルールを無理に導入しようとすると思わぬ反発を受けてしまいます。
私も過去に空振りどころか、デッドボールをくらってしまったことがあります。
入社後に社風を無視して全面的にペーパーレス化を主張したことがありましたが、取引先とのやり取りで紙を中心に仕事していたりして、必ずしも自社だけペーパーレス化しても効率化に結びつかない状況だったのです。
結局、上司や同僚からの指摘の正しさを後になってから気づいて、反省をしました。
5. 新しい職場の問題点を記録しておく
最後にお伝えすることは、4点目とも関連しています。
転職して、新しい職場に配属されると、その会社や職場の問題点に次々と気づくものです。
たとえば会議の進め方ひとつにしても、「以前の職場で採用していた方法の方が効率的だし、参加者みんなにとって有益だよな」と感じることがあります。
こうした「気づき」は外部から入ってきた自分の視点が、既存社員と異なることで得られる貴重な感覚です。
ただしこうした感覚も入社して1年、2年と経つにつれ、どうしても薄れていってしまい、悪い意味でその会社のやり方に慣れていってしまうものです。
そのためどんどん指摘して、組織を改善する方向へ持って行きたいところですが、ただし4点目でお伝えしたように、自分の考えが常に正しいとは限りません。
社風が異なる中で、前の職場の方法やルールを持ち込んでも、上手くいかないケースも少なくないのです。
何が必要で、何が不要かを少し時間をかけて観察した方が良い場合があります。そのため私は新しい職場の問題点は気づいた時点で忘れないようにメモとして記録しておきます。
そして一定期間後に、気づいた問題点の中で効果が得られそうなものをピックアップして、職場の改善に生かすようにしています。
本日は以上になります。
転職に成功し、新しい職場での仕事が始まる方の参考になれば幸いです。