私は整理整頓系の書籍をたまに読んでます。
テレビ朝日の「大改造!!劇的ビフォーアフター」を観た後と同じように、達成感やスッキリ感を味わいたくて読んでしまうのです。
さて、そんな私が今日ご紹介するのは『トヨタの片づけ』(OJTソリューションズ 著)です。2012年に発売された本なので、少し前の本ですが、なかなかどうしてためになる内容でした。
「人を責めるな。しくみを責めろ」
整理整頓って面倒なだけで、作業自体は難しくはないと思います。とりあえずいらないものを捨てて、モノを整然と並べたり、引き出しや押し入れにしまえばいいので、その気になれば誰でもできることではないでしょうか。
ただし実際にはどうでしょう。上司に怒られてもいっこうにデスクを片づけない(できない)人っていますよね。こういう人が隣にいると「早く片付ければいいじゃん」ってイライラしますが、本書では「人を責めるな。しくみを責めろ」という考えがトヨタ流と紹介しています。
とにかく人間の心は弱いから、放っておくと片付けしなくなる。そのため片付けが持続できるような仕組みを設けることが大事だと説いています。
具体的には、
・一週間に一度しか使わない文房具は2つ以上、ストックしない
・PCのデスクトップはアイコンが1列超になったら整理する
などです。
20回言ってできなければ30回言う
仕組み作りの手順としては、まずマネージャー役を決めます。
職場なら上司が、家なら夫か妻かどちらでも良いので片づけにおけるマネージャーとして決めて、監督します。自分ひとりでやるなら自分自身がマネージャーになるしかありません。
子どもなんか何度言っても片づけしませんが、それこそしつこく言い続ける。20回言ってできなければ30回言うというものです。
ただし、ここらへんは根性が問われますね。私なんか面倒くさがりなので、マネージャー役はできないかもしないと思いました。
そしてその後は、具体的に整理整頓するタイミングを決めます。これも「決め」の問題です。
「散らかったらきれいに片づけましょう」というあいまいな指示だとできない。基準がないから片付けのタイミングを失ってしまうのです。
PCのデスクトップはアイコンが2列超になったら整理する
そのため具体的に数字を使って実施する。それが、
・PCのデスクトップはアイコンが2列超になったら整理する
といったものです。
これはルールとして定着させたら、あとは実行するだけなのでたしかに簡単です。コンビニ王者のセブンイレブンもレジ打ちのマニュアルで「お客さんが3人以上並んだら、もう1つのレジを開ける」というのがあるらしいですね。これだと初心者のバイトでも明確に理解できます。
本書はトヨタのルールに基づいているのでかなり厳格な例が提示されていますが、かなりたくさんの事例が掲載されているので、「トヨタの片づけ」を自分の仕事場や私生活で取り入れることはできそうです。
工場向けの整理整頓はそのままデスクワークに当てはめることはできませんが、自分に取り入れられるものもあったので、日々の整理整頓に生かしていこうと思います。
過去にこんなエントリーもあげているので興味があったら読んでください。